インターネットの普及は人類に大いなる利益をもたらしましたが、同時にコピペや剽窃も爆発的に増加する結果となりました。クリックひとつで手軽に他人の書いた文章を盗用でき、しかも気づかれにくいことが拍車をかけて深刻な問題となっています。コピペや剽窃により作成された博士論文が発見され、博士号取消となった事件はまだ記憶に新しいところです。この事件は大々的に報道され、剽窃のたやすさと審査体制の甘さを露見することになりました。事件を皮切りにコピペや剽窃対策に力を入れる研究機関も増加してきましたが、未だ完全に剽窃をなくしきれてはいません。


過去に起こったコピペや剽窃の問題とその対応を知るとともに、今後の対策を講じる資料の一つとして、ぜひ最後までお読みください。

 

〇 日本におけるコピぺや剽窃の実態


コピぺ・剽窃の定義

実はコピペや剽窃について、政府機関等による明確な定義付けはなされていません。

“(3)盗用 ほかの研究者のアイディア、分析・解析方法、データ、研究結果、論文又は用語を、当該研究者の了解もしくは適切な表示なく流用すること。”(※文部科学省研究活動の不正行為等の定義より)

との記載がありますが、ここに「コピペ」や「剽窃」の言葉はありません。

つまり論者ごとにコピペや剽窃の定義が異なり、そのことがより一層問題を深刻化させているのです。

 

 コピぺや剽窃が問題となった事例

・ある教授が他者の論文を適切な引用なく流用し、その著作が絶版とされた。

・ある学生が書籍に寄稿した論文に盗用等の不正が発見され、大学名と研究科が公表された。

・ある准教授による剽窃が露見し、論文の取下げ勧告や懲戒処分の検討がなされた。


上記の事例は一例に過ぎず、これ以外にも剽窃による不正行為はとどまるところを知りません。

剽窃の露見により競争的資金の返還や参加資格の制限という処置が取られ、研究機関においてもガイドラインの設置や周知などの徹底を要請されています。中には意図せず剽窃した例もあり、問題を複雑化させています。

 

〇 コピぺや剽窃を防ぐための取り組み


 コピペや剽窃に対する意識の改革

各大学で剽窃や盗用防止ガイドラインを作成し、その周知に努めています。コピペや剽窃を行う人がその行為を「やってはいけないこと」と認識していないケースもあるため、ガイドラインの周知は必要最低限の処置と言えるでしょう。

剽窃行為とは何か・剽窃行為に対する処分などを厳密に取り決め、研究者および学生の意識改革に乗り出しています。


 正しい引用方法の分賦

コピペや剽窃は不都合にあたりますが、他人の論文を正しく参照すれば問題はありません。従って正しい引用方法のルールを定め、そのルールに則った論文作成を促しています。

正しい引用方法として代表的なものは、引用の出典についての表記方法です。著者名、書名、出版社、発行年、ページを文末に記入します。WEBサイトからの引用についてもURLの明示が必須です。

正しい引用方法を分布することで、意図しない剽窃を阻止します。


 盗用・剽窃チェックツールの導入

各研究機関や大学において盗用や剽窃を排除するためにもっとも効率的な手段が、盗用・剽窃チェックツールの導入です。

盗用・剽窃チェックツールとは、広範な文献を参照し、コピペや剽窃がないかをチェックしてくれるツールを指します。

コピペや剽窃がないか人の目で一つ一つの論文をチェックするのはほぼ不可能です。ですからチェックツールの導入が最も効果的な方法と言えるでしょう。

 

〇 盗用・剽窃チェックツールの選び方


チェックツールは今でもいくつか存在しますが、ツールごとに得意分野が異なります。大学や研究機関で利用する場合は、研究機関に特化した盗用・剽窃チェックツールの登用が絶対条件です。


 判定基準

日常的に使われている一般用語や日本語でよく使われる決まり文句的表現を除外できる機能を有したツールがお勧めです。たとえば「富士山」「靴下」などの名詞が重複していたり、よく使われる表現が含まれていたりするからといって、それが必ずしもコピペや剽窃とはなりません。しかし一般的なチェックツールでは、よく使われる表現や固有名詞、一般用語等も剽窃として検出するため、理想的な結果からかけ離れてしまいます。当社のCopyMonitor(コピモニタ)はこのような問題を解決するため、日本語でよく使われる表現や一般用語を検出から除外して、より正確な判定結果を提供し、コピペや剽窃をしっかりと捉えます。


 チェックにかかる時間

研究機関および大学において、チェックせねばならない論文は山のようにあります。そのためチェックにかかる時間は非常に大切な要素です。一般的なチェックツールにおける平均チェック時間が2分のところ、CopyMonitor(コピモニタ)では1分以内と、他社製品のおよそ1/2の時間でチェックが完了します。CopyMonitor(コピモニタ)を導入することで、より多くの論文チェックをスピーディに済ませ、他の有益な作業に時間を割けるようになります。


 証明書の発行

チェックにかけた結果を証明書として発行されるものを選びましょう。

類似度判定の証明書は、その論文のオリジナリティを証明してくれますし、審査機関の負担を減らしてくれます。

一般的なチェックツールは「盗用・剽窃チェックをする」ことが目的なため、最終的な類似度判定の証明書発行機能は有していません。

一方、CopyMonitor(コピモニタ)は「盗用・剽窃チェックにより著作物のオリジナリティを守る」ことを最終目的としていることから、解析結果の証明書発行機能を付与しています。第三者による剽窃チェックの負担を減らし、オリジナリティの可視化を可能にしました。

 

〇 まとめ


日本国内におけるコピペや剽窃は深刻な問題を引き起こしており、各研究機関や大学に多大なダメージを与えています。再発防止のために様々な取り組みが行われており、中でも最も効率的な対策方法はチェックツールの導入です。盗用・剽窃チェックツールを導入し、剽窃のリスクと確認作業を同時に軽減させましょう。

CopyMonitor(コピモニタは研究機関や大学等の剽窃チェックに特化したツールです。

ご興味のある方は、お問い合わせいただくか、または2週間の無料トライアルをお試しください。

 

・参考文献

文部科学省 研究活動の不正行為等の定義

https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu12/houkoku/attach/1334660.htm